第5回オープンケアエリアふくおか

2022年12月10日、よりあいの森の近隣にある中村学園大学にて、第5回「オープンケアエリアふくおか」が開催され、よりあいからも職員数名で参加させてもらいました。

オープンケアエリアふくおか」は、福祉の魅力を伝えるために2018年にはじまりました。社会福祉・保育・児童教育などに関心のある大学生と、社会福祉の第一線で活躍する実践者が一堂に集い、幅広い意味での福祉の魅力を共に語り合い、九州・福岡の社会福祉を考える場になることをねらいとしています。 DSC_1795

よりあいの森、宅老所よりあいは、第1回開催時から声をかけていただき、実行委員会と実践を伝える側として参加させてもらっています。このような貴重な機会をいただき本当にありがたい限りです。今回も実践者、学生さんたちのプレゼンを経て、語り場へと進行していきました。

中村学園大学、筑紫女学園大学、熊本学園大学、西南学園大学などの学生さん達とのディスカッションでは、いくつかの実践発表を聞いたうえでの感想をいただきました。また、福祉の仕事と日々の実践に対しての色々な質問がありました。

 

仕事をしていてきついと思う時ってどんな時ですか?

お年寄りを看取る時に辛い気持ちになりませんか?

事業所として行っている地域での取り組みを教えてください。

信頼関係を築く上で一番大切なことはなんですか?

どうして日課やスケジュールのない暮らしが良いと思っているのですか?

職員さん達は、テレビで放送されていた「老いに沿う」ということをどう捉えていますか?

 

等々、忌憚のない質問がたくさんありました。恥ずかしながら自分達にはペラペラと自信たっぷりに応えていけるような技量はなく、たどたどしい感じとなってしまったのが申し訳ないところです。けれども、日々のお年寄りとの関わりの中で大切にしているところや大事にしてきたことを頭の中で振り返りながら、実践者として精一杯ディスカッションすることはできたかな~と思っています。

IMG_1216

お年寄り達を支え、支えられる、生産性や効率性が求められない楽しさ、魅力がここにはあります。お年寄り達の時間に巻き込まれてしまうと、時が止まってしまっている?ような錯覚に陥ることもあります。グローバルな世の中で立ち止まることさえも憚れる現代社会の中では、なかなかできない貴重な経験かと思います。

また、時間や空間、言葉の概念を超えた世界の窓が開きます。自分達が築き上げてきた時系列のある記憶の数々はもしかすると間違いであったのでは?と悩み、やがてはお年寄りたちの偉大さに気づかされます。

目の前にある老いや寿命と向き合うことで、人間があるがままに生ききることの大切さを学べます。ありのままに沿うことの難しさを乗り越えた先に、自分という生き物が見えてきます。そして「生老病死」を社会から見えないところへ遠ざけてしまっていることへの弊害がどれほど大きなことかも痛感します。

もちろん、魅力的で楽しいことばかりではありません。大変なこともたくさんあります。が、、それはどんな仕事に就き、どんな職場に勤めてもある程度は同様だと思います。IMG_5859

福祉系大学を卒業しても、実際に福祉職として働いてくれる学生さんは年々減少傾向にあるとのことです。実際に福祉の現場では慢性的な人材不足という問題を抱えています。大変な仕事というイメージが強いのでしょう…。だからこそ、自分達のような実践者は、もっと積極的に地域の子供たちや、学生さん、社会に向けて、福祉実践やその魅力を発信していく必要性がありそうです。

小学校や中学校の教育の中にも社会福祉に係わる授業が今以上にあっても良いのかもしれません。そのためには、どのような働きかけをしていけばよいのか…も考え、動いていかなければなりません。

国を外敵から守ること、軍拡や防衛費を増やすことが大事!?と考える方々もいらっしゃるかもしれませんが、自分達福祉職としてはそれ以前に大切なことがあるように思えて仕方ありません。と、、ここから先は政治と関わってくる話です。福祉の仕事は国の制度、政策、社会情勢と密接に繋がっています。その背景を読み取っていくのも魅力の一つだったりしますね。

今回の「オープンケアエリアふくおか」に参加した私達は、学生さん達とのディスカッションを通して頭の中を整理することができたような感じがしています。

学生さん達の貴重なお時間を自分達だけ?かもしれませんが、有意義に過ごすことができました。本当にありがとうございました!!またの機会を楽しみにしています!

自分達も「オープンケアエリアふくおか」に倣い、福祉の仕事の魅力を現場目線から発信していけるような取り組みを考え動いていきたいです!!がんばりまーす(‘◇’)ゞ

DSC_1794

介護職募集  ← 宅老所よりあい、第2よりあい、よりあいの森では、お年寄りの日常を一緒に支えてくれる職員を募集しています!ご連絡お待ちしています(‘(‘◇’)ゞ

2 thoughts on “第5回オープンケアエリアふくおか

  1. 「よりあいの森」のご近所にある中村学園大学で開催された
    「オープンケアエリア」のご報告は興味深い内容でした。
    コロナ禍で介護現場の危機や厳しさだけが注目される今日、あえて
    福祉の魅力を語り合える「場」を目指すことに挑戦にする
    若い人たちの行動力に触れ感動しました。
    問題山積だけど、いいなと思います。

    • 軍拡やそれに伴う増税の議論ばかりが取り沙汰されていることに危惧しています。
      このような時代下では、福祉の切り捨てが容易なものになる可能性を秘めています。
      自分達のような現場で直接関わっている職員たちが、もっと発信していく力をつけなければいけないと感じています。
      問題は山積みです。一つ一つ、身近なところから解決していくことができたらと思っています。

カタヤマ にコメントする コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>