お年寄りのお部屋のトイレの前に正座している職員がいた。
何をしているのかな??と近付いてみると、一人のお年寄りがお手洗いに座っている。その顔は、眉間に皺を寄せ、お世辞にも機嫌が良いとは言えない表情。
実は、よりあいの森でお年寄りと関わっているとよくある光景。
このお年寄りは、ついさっき…そうつい何秒か前にお手洗いに行きたいと言ってトイレに来たはず…。しかし、トイレまでの距離「1メートル」を手引きで歩いてこられ、便座に座った瞬間に気分が変わってしまったようだ。
なぜ、お手洗いに来なければならなかったのか…?
納得がいかず、お地蔵様のように動かなくなってしまったのだ。お手洗いでの籠城作戦決行!!
このような状態の時に無理にこちら側が手を出すとどんな状況になるのか…それは何を意味するのか…を理解しているがために職員はトイレの前で正座をしている。
いつまでこの状態が続くのか…。それは、目の前にいるお年寄り次第。
関わっている人が変わってみたり、気分が変わる話をしてみたり…色々な手立てはあるのかもしれないが、そんな小手先の関わりが通用しない強者はいる。
そんな時は「待つ」しかない。あきらめるとも言えるかもしれない。気分が少しでも変わってくれるタイミングを待つしかない。
他にも関わりたいお年寄りはいるのだが、じりじりと焦る気持ちを抑え、チャンスは必ずやってくることを願う。
どのくらいの時間トイレの前で正座していただろう。
ほどなくして、そのお年寄りはお布団へ案内され、ゆっくりと横になった。お目当てのお手洗いはすることなく……(-_-;)
無理強いしない。相手の嫌がることはしない。
当たり前のことじゃん??と思われる方もいるかもしれない。
だが、時空を巧みに飛び超えていくお年寄り達の瞬間、瞬間と付き合うことは簡単ではない。一瞬先の予測が不可能で、変幻自在の世界に翻弄される。
けれども、自分の小さな世界観を思いっきりぶち壊してくれる感覚も実は満更でもなかったりもする(^^)/~~~
そんなことを感じた日常の一コマでした(*^▽^*)
福岡市もコロナウイルスの感染者が増加傾向にあります。よりあいの森でも、感染対策を励行し、今ある暮らしを守っていきたいです!(^^)!
光景が目に浮かびます・・・・・
他の施設とは違う 光景ですね
緊張がほとばしり
でも周りはいつもの通りゆったり
緊張はいつのまにか日常にもどり・・・・
そうそう!わが家にもこれを取り入れなくては・・・・
道子
コメントありがとうございます。
道子さんならこのブログの光景を理解してくれると思っていました(^O^)
あるがままを支えることがいかに大変で、いかに大切なことなのかが伝われば…と書いてみました。
あの緊張感がこの仕事の醍醐味でもありますしね!(^^)!