ある日、職員が北海道産の蕗(ふき)を持って来ました。なかなか漢字では馴染みがありませんね…。
ヒロシさんは、「わ!大きいね~!こんなに大きいの、産地はどこですか?」と興味深々で職員に尋ねて来られます。
北海道の音別町産であることが分かると、「音別町は知ってるし、行ったことあるけど、こんなに大きな蕗なってたかな~?」と思い出話しが始まります。
他の方も集って来られ、「わ~、大きいね~!」「すごい!」と驚かれていました。
湯がいたのち、皆さんへ皮剥きをお願いするとカズコさんが「わ、久しぶり!やってみたい」と率先して始められました。
隣でヒロシさんも、「家では女房や娘がやってたからやるの初めてです。上手くできるかな?」笑いながら手を伸ばされます。
あまり自信はないようでしたが、子供の頃は農業をされていたのもあり、カズコさんの手元も見ながら真似されています。
ミズエさんも、「いいですよ~剥きますよ~」二つ返事で手伝ってくれます。
流石の手捌きです。
ノブコさんは「うわ~、大きいねえ。こんなに大きいの初めて見たよ。剥き甲斐があるわね~」と言いながら黙々と剥かれます。
30分もしないうちに全部剥き終わりました。皆さん「もうできないよ」と台所へは立たれませんが、食材の下ごしらえは本当に手早くされます。
それから、職員が里帰りした時のお土産に滋賀県名産の麩を買ってきてたので、麩と蕗を一緒に煮込んで煮物を作りました。
「さっき剥いた蕗、美味しい!」
「この麩も、食感がしっかり残ってて美味しいよ!」
とても美味しくいただきましたが、肝心の料理の写真を撮るのを忘れていました!
よりあいはみんなで、「食」を楽しむことができます。お年寄りから教えてもらえることが沢山あります。
庭先のプランターにはきゅうり、大葉、トマト、スイカ、里芋、ゴーヤ、があり、お年寄りと一緒に水をやり、育てています。
ご家族やご近所の方からも、畑で育てた野菜を頂くこともあります。
食べる時に、「この野菜はよりあいで育てた野菜です」「○○さんから頂いた野菜です」と話題に上げます。そこには、作ってくれた方への感謝と共に、食べることへの安心もあります。
興味のある方は一緒に旬を感じ、食を楽しんでみませんか?一緒に過ごしているからこそ、自然と楽しめるようになっていきます。私もその一人です。
お年寄りと一緒に食事の準備って 素敵ですね。
ついつい 時間や手順に追われて 手早く作ることばかりに目が向いてしまいます。どうしたらそんなに優しい気持ちになれるのでしょうか。
これからの私の課題です。道子
お年寄りと一緒に準備をしていると、出来ないかも?と思っていたことも昔の杵柄で職員が知らないやり方で手際よくされることがあり勉強になります。
出来る事をして頂いている間に自分は他の準備をすることが出来、結果的に手早く作ることが出来るのでとても助かり、感謝の気持ちでいっぱいになります。