先日、子どもを連れて公園へ遊びに出かけた時の事です。
一人の女の子が話しかけてきました。
「あの~、私〇〇と言います。一緒に遊びませんか?」
見ず知らずの女の子からの突然の問いかけに少し戸惑いましたが、可愛い小さなお誘いを断るのも失礼だと思い一緒に遊ぶことにしました。
すると「ポケモンを探そう!」
女の子はそう言いました。私たち家族は一緒にポケモンを探す?ことになりました。
「草むらに〇〇がいたよ!」
「〇〇はどこにいるのかなぁ??」
「ねぇねぇ、〇〇見つけたら捕まえて!」
女の子は、そんなことを言いながら、彼女の目や胸の中に見えているポケモン探しに夢中になっていました。
そんな風にして一緒に遊んでいると、「なんとなく似ているなあ~」と日々関わっているお年寄り達が持つ世界観と、女の子が持つ世界観を重ね合わせている自分がいました。
認知症やぼけを抱えているお年寄りの皆さんは、それぞれが独自の世界観の中で暮らしています。
若かりし頃の自分に戻っていたり、今過ごしている場所が昔住んでいた場所になっていたり、職員の事をお父さんと思っていたり…、隣に住む方のお名前は「横山イチメートルさん」だったり…。
しかし、その世界は決して妄想や幻覚、ましてや問題行動等という括りとして片付けられるものではありません。
お年寄りにとっては目の前に広がる世界が紛れもない現実なのです。私たちは日々、その世界に思いっきり飛び込んでみることを試みます。そのことで、自分達が当たり前と思いこんでいる時空??を超え、笑いあり涙ありの世界が広がっていることを知ることができるからです。
そして、私達の小さな小さな常識的な世界観の中で暮らしていくことは、「子どもの世界」や「お年寄り達のぼけや認知症の世界」と乖離してしまっているようで勿体ない気持ちになります。
せわしなく過ぎていく毎日の中、なかなかその世界へ飛び込み、楽しむ時間さえも持てないような世の中ではありますが、、。
「ちょっと気分転換に、誰かがつくってしまった当たり前に捉われていない世界を覗いてみようかな。」と思いつつ、覗き込み、自分たちの世界観を疑ってみる、、。そんな心の余裕を持つことができたらな、、と思うばかりです。
それはさておき??
宅老所よりあいでは、みなさん元気一杯に日々楽しく過ごしています(*^▽^*)
朝晩は若干肌寒くもありますが、春が駆け足で近づいてきてますね!!
はじめまして。
新しい視点とすてきなすてきな写真をいっぱいありがとうございます。
私もよく、「自分」の考えや尺度、常識や「正常といわれる範囲」をもってきて、それにそぐわないと「病気」や「〇〇症」だから、「普通」と違う、、、などと「病名をつけ」たり、避けてしまいがちだなと考えさせられました。
でも、その方はその現実のうちに確かに人生を生きておられ、楽しんだり、悩んだりしておられる。
私もまた、自分の思いこみを手放し、出会った方の心と現実に少しでも飛び込んでその現実と人生を、少し分かち合わせてもらい、体験させてもらいたいものだと思いました。
コメントありがとうございます。
自分たちが一緒に過ごさせてもらっているお年寄り達の世界に足を踏み込むと、自分自身がこれまで生きてきた枠にとらわれすぎていることに気づかされます。
そうは言っても、自分たちの中にある概念の世界から飛び出すことはとても難しく、悩み、考えさせられる日々の連続です。
その中で、自分達のちっぽけさを感じさせてくれるのも、この仕事の魅力の一つであると思っています。