博多新劇座で観劇

9月20日、金曜日。
招待券をいただいたので「博多新劇座」にみんなで観劇に行ってきました。

今月の公演一座は「座KANSAI」
座長・金沢つよし、若座長・金沢じゅん。
流し目をビシバシ決めまくる「二人の看板役者」が率いる
若さあふれる一座です。

2013_09

歌と踊りとお芝居と。
たっぷり3時間15分の長丁場。

のりのりで一緒に踊るお年寄りの姿あり。
自分も舞台に立とうとするお年寄りの姿あり。
売店でボンタンアメを大量購入し、みんなに配るお年寄りの姿あり。
(便所が遠いと不平をもらし、帰ろうとするお年寄りの姿もありましたが)。

そんな中、感動的だったのはスミ子さんの大盤振る舞いでした。

座長の色っぽい踊りに何か感じるものがあったのでしょう。

スミ子さんは自分の財布から千円札を取り出すと
「おひねりをあげたい!」と言い出したのです。

でもここで千円じゃあスミ子さんに恥をかかせることになる。

ええいとばかりに職員が自分の財布から一万円札を取り出し、
スミ子さんに気づかれないようにすり替えます。

職員に手をひかれ、座長に近づくスミ子さん。
そして座長のふところに、そっとおひねりを入れるスミ子さん。

さすがの座長も「こ、これをいただくわけには…」と
一瞬迷われた様子を見せられましたが、
ここで女に恥をかかせちゃ役者の恥。
にっこり受け取って下さいました。

よっ! 千両役者! そうこなくっちゃ!

終演後。

退出に時間がかかる「よりあい」のお年寄りたちを、
一座のみなさんは玄関でちゃんと待っててくださいました。

一座の大御所・鶴浩二さんは、お年寄りの手を引き、
送迎のお手伝いまでしてくださる大サービス。

人の情けと恩と義理。
この三つを忘れちまっちゃあ、
犬畜生と呼ばれちまうんでぇい!
(今日の劇のセリフから)

はじめて体験した大衆芸能の魅力とその人情に、
一同「よかったぁ~」と
大いに楽しんだ一日でした。

また行きたいなぁ~!

3 thoughts on “博多新劇座で観劇

  1. ほのぼのとした優しさあふれる様子、読んでいる私まで楽しくなってきました。
    3時間以上の長丁場を、お年寄りたちも十分楽しまれたようですね。
    おひねりを渡したいと思うほどに、幸せいっぱいのスミ子さんに、恥をかかせないようにとの、職員さんの温かい気使い。
    終演後も、お年寄りたちに気使ってくださる、やさしい一座の人たち。
    なんかとっても素敵です。
    お年寄りたちのおかげで、一座の方々も笑顔でいっぱいで、逆に楽しい時間をすごされたのではないでしょうか。
    またみんなで行けたらいいですね。

  2. どなたか、存じ上げませんがふとっぱらの職員さんありがとうございました(ToT)/~~~
    帰ってきたら、舞台みにいくんやったら、着物きていくんやった…と、いっておりました。
    次回は、ぜひ着物でいかせてやりたいです。

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