力を貸してください その2

困ったことになった

老いて住まいを変えることは、思いのほか簡単なことではありません。

環境と人間関係の急激な変化は、大きなストレスです。誰だってきつい思いをします。ぼけを抱えたお年寄りたちだってそうです。「激しい混乱」が生じます。それは、どんな施設に入所しても同じことです。そしてこの混乱が原因で、一気に症状が進んでしまうお年寄りはとても多いのです。薬漬けにされることも少なくありません。

「宅老所よりあい」では、その混乱に添う介護を行ってきました。混乱からくるさまざまな振る舞いを、「問題行動」とは呼ばずに「人として当たり前のこと」として付き合ってきました。

「通い」から始まったお年寄りが、次第に「泊まる」ようになり、そしていつしか「住む」という状態にゆるやかに移行していく。環境と人間関係を変えずに、自然な形でそうなっていく。

それが混乱を避ける「理想的な移行」だと考え、支援してきました。

中央区と南区の「よりあい」では「泊まり」自主事業で運営してきました。介護保険制度を利用していない自主事業です。だから、ほとんど利益にはなりません。

その「泊まり」が急激に増えたとき。「よりあい」の運営は厳しくなり始めました。

介護報酬がいただける通所介護の利用者を「増やせなくなった」のです。また、夜勤業務が増えたことで、職員の過重労働も見過ごすことのできない問題となってきました。

「住む」についても、大きな問題がでてきました。住まいの受け皿としてグループホームを運営してきた中央区の「よりあい」の建物が、耐火上の問題でグループホームとしては使えなくなったのです。

困ったことになりました。

nextpage
backpage