ある日、第2宅老所よりあいの庭で育てている大根を抜いて大根餅を作ろうということになりました。職員が準備していると、ノブコさんが「手伝おうか?」と言って下さいました。
以前、食事作りでボランティアをされていたのもあり、手際よく大根を1本あっという間におろされます。結構力もいるし時間がかかる事なのにケロッとされています。
職員が片栗粉やネギを大根おろしに混ぜて形を整えた物をフライパンで焼くのをお願いすると、手際よく焼き上げられ餅をひっくり返すのも私よりも早く上手に仕上がります。
お年寄りが作ったものを今までなかなか食べる機会がありませんでした。しっかり味わって食べると、とても良い焼き加減で柔らかすぎず硬すぎず、美味しく頂きました。
別の日。
「家ではあまり運動しないから」と、手すりを持ってスクワットをし始められます。軽快にしながら「これからここに来たら毎回しようかな」と30回ぐらいされました。
他の日には見ていた職員が「踵を挙げてやった方が良いですよ」と伝えると、「あら、そうなの?」と言いながら踵を挙げたままスクワットをし始められました。それを見た私は踵を上げたまま出来るんだ⁉ と驚きました。
見ていた職員も「あ、私も一緒にします」とノブコさんの隣で一緒に「1,2,3,4!」と始めたのですが、職員のほうが先に「あ~もう疲れた~、無理です。」と先に音を上げ止めてしまい、まだ続けているノブコさんを見て「ノブコさんすごいですね。」と目を丸くしていました。
「何をこん位で音を上げて!」と笑いながら続け、「もう何回やったやろ?そろそろやめよ。」「あっ、やり過ぎた足が痛い」と笑いながら席へもどられます。
ノブコさんの自宅はマンションの4階でエレベーターがなく、出かける時は階段で上り下りしています。私も初めて自宅を伺った時は大変驚きました。
102歳という年齢も驚きですが、こうやって一緒に時間を楽しんでいるとお互いに元気をもらえてるような気持になります。
今日もヒヤヒヤしながら、ノブコさんと一緒に4階まで登っています。