散歩日和

第2よりあいに、皆さんが集まって来られます。
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「おはようございます」

「今日はお変わりありませんか?」

「ええ、普段と変わりませんよ」

 

お茶を飲んで一服、、、飲み終わると、、

 

「さて、じゃあ私はこれで失礼します」

「家に父と母が待っていますので…」

「では行ってきます、お世話になりましたー!」

ある人は外を眺め、興味深々の様子。

腰が少し浮いています…。

「どこに行くんですか…?」

 

お年寄りはここに来ていることをどう思っていらっしゃるのでしょうか?

 

「家はこっちの方だったかな?あなた知ってる?」

「方角はこっちですけど、遠いですよ」

2人、てくてくと歩きます。
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途中、近所の人から挨拶「お散歩ですか?気持ちいいですね」

すぐ近くにある小学校、中学校の登下校とも一緒になります。

そろって「こんにちは」笑顔。

子供たちの無邪気な姿に、自然と笑みがこぼれます。

しばらく歩くと足元がふらふらして、見ている方も少しヒヤヒヤ。

その時には互いの距離が縮まり、自然と手を貸しています。

「疲れた、きつい、、、まだ家には着かないのかな?」

「そうですね、一旦戻ってから車で行きましょうか?歩くには遠すぎますよ」

「それだと助かる、あなたは行き方を知っていますか?」

 

心にある父と母の待っている家に一緒に歩いて帰る。

道中にも迷いや困りごとがあり、相談し合って前に進む。

歩いているうちに気持ちも変わり、職員の判断に委ねる。

そこには信頼があります。

季節を感じるドライブも良いですが、一緒に歩くことはお年寄りとの関係が深まり、地域との繋がりも感じています。

コロナで色々なことに制限がかかる中で、「歩く」ことに気付かされることは多いです。

ようやく帰り着き「はあ~くたびれましたね~」
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「それでは、お邪魔しました~」

「またですか~⁉」

「どこに行くの?私も一緒に行っても良い?」

「よーし、みんなで桧原桜見に行きますか~!」

第2よりあいの日常です。
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よりあいはひとりひとりのお年寄りの思いを尊重出来る支援を目指しています。

それはお年寄りの「いまこの時」を大切にし、職員も柔軟に対応できる体制作りを意味しています。

 第2宅老所よりあい、よりあいの森では、職員を若干名募集しています。

興味のある方は、見学に来ていただいてその雰囲気を感じながらお話が出来ればと思います。よろしくお願いします。

◎お問合せ
〒814-0104 福岡市城南区別府7丁目9-22
特別養護老人ホームよりあいの森
☎092-845-0707 担当:椎原・吉満

介護職募集

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鍵盤の感触

第2よりあいには、「音楽」がすぐ側にあります。

穏やかな午後には、ピアノの演奏とみんなの歌声、笑い声が広間に響きます。

そして、「音楽」を奏でるのは、長年第2よりあいを支えてくださったNPO笑顔からいただいたピアノです。

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エツコさんは、その日初めてピアノに歩み寄られました。

フラフラと歩く姿は、今にも転んでしまいそうで、見ているだけでもどきどきします。けれども、エツコさんがピアノに向き合うところを見てみたい。何を弾いてくれるのかを知りたいから、その歩みを止めたりはせずに、さりげなく一緒に歩きます。鍵盤蓋を開けると椅子に座られました。

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少し震える右手を静かに添え、一つ一つの音と鍵盤の感触を確かめるように、指に力を籠めます。ゆっくりとした綺麗な音色が広間に響きます。

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広間に集うみんなが、演奏に注目し聴き入っています。

見ていない人も聞き耳を立てています。

一音一音が届き、その瞬間エツコさんは集いの中心になります。

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「何ていう曲ですか?」質問してみました。

ちょっと考えて、恥ずかしそうに「うふふ」とにっこり笑い、教えてはくれません。

その満足そうにも見える笑顔とピアノを触る姿は、エツコさんらしさを感じる場面でした。

日々の暮らしの中にあるささやかな場面、自分で決めたこと、やりたいことを支えていく中にこそ大切にしたいことがあります。

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生まれて初めて

よりあい通信でもご紹介した御年100歳のミズエさん。

支え、支えられ、笑い合いながら過ごされています。

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夕方、ドライブへ出かけました。

「ミズエさんは、福岡ではどんな場所が好きですか?」

「天神から美術館とかには、バスに乗って行っていたけど、他は行ったことないですよ。」

「車に乗るのは好きだけど、誰も連れてってくれる人も居ないし、諦めていました。今こうしているのは、すごく楽しい。でも、あなた達大変そうだから、申し訳ないと思って…。」

やはり職員に気を使われている…。何だか申し訳ない気持ちになりました。

「じゃあ、近くで良いところ知っているから、行ってみましょうか?」

「お願いします。連れてってください。とっても楽しみ。」

行った場所は…。

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「うわぁ!?何これ綺麗!裾模様みたーい!」

「う、うん?裾模様??」

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「本当に綺麗…宝石みたい。あの赤いのがルビーでしょ?青いのはサファイア…。」

「こんなの、生まれて初めて。本当に綺麗…。生きてて良かった…。」

「そんなにですか?(笑)喜んでもらえて良かったです。」

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「ああ、いつまでも見ていたい。本当に綺麗…」

「いつもは下から見ているでしょう?これは上から見下ろしていますよ。」

「家はどこらへんかな?第2よりあいは?」

100年で初めて目にする光景に感激は止まりません。

 

帰りの車内。「あそこはアベックだらけだったね」と笑いだされました。

「やっぱり気付きました?それを言うなら我々も…(笑)」

「あはははは、そうですね。」

 

ミズエさん。おそらくはあのアベックの誰よりも感激が大きかったと思います(笑)

まだまだ行ったことの無いところが沢山ありますよ。

ぜひご一緒させて下さい。

忘年会&クリスマス会

今年もやって参りました!第2よりあい忘年会!!
今年は12月25日という事もありクリスマス会も一緒にすることとなりました。
以前から「寿司ぐらい出しなさいよ」とお年寄りから言われ続けた職員達。

それならと「今日はお寿司です!」と食卓に出すと満面の笑み。
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お年寄りの乾杯の合図で忘年会の始まり始まり~!
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次々と無くなっていくお寿司、ビール。

笑い声はいつの間にか静かになり黙々と食事がすすみます。忘年会のはずがいつもと変わらない食事風景がそこにありました。

忘年会が終わると次はクリスマス会のケーキ作りが始まりました。職員のお子さんも手伝ってくれて女性陣を中心にケーキが作られていきます。
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「私に任せなさい!」とお年寄りも張り切ってくれ、職員がビックリするぐらいの手つきでケーキが作られていきます。
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皆でケーキ作りに集中している中・・・。

「じゃあ私は先に帰らせてもらいます」と玄関に向かわれるお年寄りが。
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忘年会だろうが、クリスマスだろうが、正月だろうが関係なくお年寄りは日常を過ごしているのだと感じる姿でした。
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忘年会&クリスマス会も無事に終わり最後はみんなで「えい、えい、おー!」の掛け声で一日が終わりました(^_^)v
特別な日を過ごしてもらいたいと思っていた職員でしたが、お年寄りにとっては毎日の中の一日。ゆっくりのんびり過ごす忘年会&クリスマス会でした!(^^)!