毎年恒例の焼きそばづくり

6月1日土曜日。快晴。最高気温27度。

よりあいの森の近隣地域の高等学校の文化祭で焼きそばの模擬店を出店した。

朝の9時から準備を始めたものの、、11時30分、販売テーブルの前には長蛇の列ができていた。

1000011108_20240607162918

売り子を担当してくれている子から「早く焼いてください!在庫がなくなりました。めっちゃ待っている人がいます!」と焼き手に伝えられる。

焼きそばのパック詰めを担当している大学生達からも、長蛇の列を前に焦りの表情が見られる。

大学生が列に並ぶ人数を確認に行った。 「75人です!!」

焼きそばは45センチ×90センチの鉄板を二枚と、五徳を四つ使ってフル回転で調理している。その報告を聞き、手は休めず、目だけで長蛇の列を確認する。最後尾が見えない列に焼き手にも焦りが募る。 しかし、いくら焦っても野菜やお肉に火が入る時間は変わらない。ありったけの力を加えて両手に持ったコテを鉄板に押し当てながら汗だくだくで調理する。

鉄板から伝わる熱は調理している腕やベルトのバックルをも熱している。 「熱い!」と嘆く間もなく焼き続けなければならない。なんせ75人のお客さんが待っているのである。

1000011104_20240607162932

やっとの思いで焼き終えた20人分の焼きそばを鍋に移すと、トングを持って待ち構えている大学生やお年寄りのご家族が一斉にパックに詰め始める。

詰め終えた順に売り場担当の小学生がお客さんに食券と交換に控えていっていた。

焼いても焼いても、焼きそばの数は長蛇の列の人数には達することができず「急いでー!お客さんが待っているよ!!」と急かす声は続く。 文化祭の実行委員の方も並んでいる方々の列の整理に追われていた。「焼きそばを買われる方は一列に並んでくださーい!!」と何度も叫んでいた。

朝9時~15時まで休憩する間もなく、焼き続け、文化祭が終了する間際に、なんとか約束の500食を焼き終えることができた。

1717734908826_20240607163421

よりあいの森が開所して以降、ありがたいことに、近所の高校が毎年のように出店の依頼をしてくださっている。

さらにありがたいことに、いつの間にか、前日からご近所のボランティアさん達が地域公民館の調理場を借りて当日の焼きそばの具材をカットしてくれるのが定例となっている。

さらにさらにありがたいことに、当日は、ご近所さん達、実習に来てくれている大学から先生と学生さん達、よりあいの森隣の古民家に集う「ちゃちゃルーム」の親子、そこに関わっている近隣大学の学生達、よりあいの森に暮らしているお年寄りのご家族、ご家族OB、職員の子供とその友達等々、前日と当日合わせて総勢27名もの方々の力を借りることができ成し遂げることができた。

お手伝いいただいたみなさま、この度は本当に本当にありがとうございました!

よりあいの森はこのように色々な方々とのつながりと協力があるおかげで、成り立っていることを実感することができた焼きそばづくりでした!(^^)!

「すんなり」

サダコさんは、10日間程入院され、今月初旬に無事に退院することができた。

職員達の喜びようは、わっしょいユニット広間に貼られた「おめでとう!」の幕を見ればわかる。退院祝いのメッセージは、一人だけでは満足できなかったようで、示し合わせたように2枚!別々の職員が書いた幕が壁に貼られていた。

DSC_2970

DSC_2971

入院前のサダコさんは、夜のパットを交換するときや、体の向きを変えるとき等、こちらが体を触ろうとすると手を振り払われる程に嫌がられる方だった。そのため、夜勤者は、嫌がることがないように、細心の注意を払いながら関わっていたり、時間をずらして再度関わることもしばしばだったのだが、、。

退院してきてからというもの、「すんなり」と体の向きを変えさせてくれるようになってしまった。なんの抵抗もないのだ。

「すんなり」と関わらせてもらえることは別に悪いことではないのだが、、なんだが、されるがままのサダコさんは、サダコさんじゃないような気がした。サダコさんらしくない、、感じ。

12369143819874

退院から10日ほどがたった朝の申し送りで夜勤者が報告した。

「今日は寝ている体の向きを変えようとすると、入院前のように体に触れた手を振り払われました。あ~なんだかサダコさんらしさが戻ってきたな~、元気になってきたんだな~と嬉しく感じました」と話していた。

夜勤者としては、体に触れただけで嫌がられてしまうと正直わずらわしさがあったりするのだが、「すんなり」言うことを聞いてくれるようになったサダコさんよりも、嫌がり、抵抗されるサダコさんの方がサダコさんらしくて嬉しく感じたのだった。

12386344199205

老いてくると段々とこちら側からの関わりを割と「すんなり」受け入れてくれることが増えてくる。「食事」「お風呂」「お手洗い」等、全てにおいての行為を身を任せてくれるようになってくる。

「すんなり」と身を任せてもらえるまでの過程は人それぞれで、ゆっくりゆっくりだったり、突然その日がきたりするのだが、「すんなり」な時期が来た、ふとした瞬間にこれまで関わってきた日々を思い、なんとなく寂しい気持ちになる。

あ~一緒にトイレに行くことも「すんなり」と受け入れてくれるようになったのか、、あれだけ嫌がっていたのにな~、あ~お手洗いの時のズボンや下着の上げたり下げたりもすんなりとさせてもらえるようになったのか、、こっぴどく怒られていたのにな、、と思う。

例えが適切がどうかはわからないが、親離れをしていっている子供の成長をみているような。爪を切ったり、耳垢とったり、歯を磨いてあげたり、ひらがなを教えてあげたり、、そういったことをいつの間にか自分でするようになって、親の手が少しずつかからなくなってきた時のような、ちょっと嬉しくも切ない感覚?感情?に似ている気がする。

12386344417499

実は入院をきっかけに「すんなり」「されるがまま」系?となって退院してくるお年寄りは多い。

サダコさんは10日間程の時間はかかったが、少しだけサダコさんらしさを取り戻してくれている。「すんなり」になるには早すぎる!!これまで時間を共に過ごしてきた自分としては、そんな人柄でもある気もする。

決して「老い」を認めていないわけではないし、できないことが徐々に増えてしまうことは当たり前のことで、関わっている自分達もそれぞれの方が老いていく過程は受け入れていかなければいけない。そんな風に頭では理解しつつも、その方らしさを取り戻せた時とか、その人らしさを不意に取り戻した瞬間に、大きな喜びを感じてしまう。

あるがままの「老病死」を認めつつも、「すんなり」な方になってしまうことが何だか寂しくなると言うのは、矛盾しているのかもしれない。

中には早く「すんなり」になってくれないかな~とか思う方がいることもあるが(笑)

そんな方でもやっぱり「すんなり」になってしまうと、なんだか「らしくない」じゃない、、とか思ったりもする。なにより「すんなり」いかないことがたくさんあればあった人ほど、後々の苦労話エピソードがより色濃くもなったりするもので、、。

12386344447518

「すんなり」いかない時の葛藤と、「すんなり」いくようになってしまった時の寂しさについて色々と思いを馳せることになった朝の申し送り。

何はともあれ、少し老いの階段を降りたサダコさんではあるが、その段差は最小限だったようだ。よかったよかった。

家探し

ある日の午後、よりあいの森に暮らしているお年寄りが戸建ての物件を探していた時のお話をされ始めました。

お年寄り:「私がね、旦那さんと子供を連れてね、この辺りで住む家を探していたのよ。それでね、不動産屋さんに行ってね、色々な場所へ案内してもらったとやけどね。」

職員:「うんうん、それでそれで??」と突然始まった物件探しの話を何抜けなしに聞いていますと。

お年寄り:「1軒目はね、家の中に入ってみたらね、夫も息子も立ったままじゃないと寝れないような家だったのよね~。」

職員:「えええー!!立ったままじゃないと寝れない!!?」と驚きます。
心の中では「そんな家って!!?めちゃくちゃ寝室が細い家!!?窮屈すぎない??トイレやお風呂はついていたのだろうか?台所は??なんにしろそんな家見たことはないし、存在自体危ういぞ!!誰がそんな家に住んでいたんだろ??」等々、1軒目の家を想像して、含み笑いをこらえます。

17

みんなの含み笑いをよそに物件探しの話はまだ続きます。

お年寄り:「でね、2軒目はね、家の中に一回入ってしまったら、出てこられない家だったのよ~。」

職員:「ええええー!!今度は出られない家!??」と驚きます。
心の中では「じゃあどうやって出てきたんだろう??迷宮?迷路みたいな家??広さは?外からカギがかかるの??」等々、1軒目同様にその家のことを想像しては、笑いをこらえます。

お年寄り:「そしてね、3件目はね、、。」

職員は心の中で「ついに3件目!!次はどんな面白い家だろう!?」とそのお年寄りの口から出てくる言葉をワクワクしながら耳をすませます。

16

お年寄り:「3軒目はね、入るところがない家だったのよ~。」

職員:「えええええー!!入るところがなかったんですか??!」と一同驚きます。心の中では「それは果たして家と言えるのか??もはや家とは言えないよね。外観だけ見てきたってこと??廃墟??ただの大きな箱だったりして?」等々、これまでの積み重ねもあり、ついに笑いをこらえることができなくなり、腹を抱えて大笑いしてしまいました。

12

お年寄り:「だからね、今、私には住む家がなくて宙に浮いているの~!!わ~い!!」と言って両手を掲げて万歳され、これでもかというくらいに幸せそうに笑っていました。

04

職員:というか、そんな家ばかり紹介する不動産屋さんって、、うん、、けど面白い物件かも!貴重な体験ができるかも!とか思いつつ、このお年寄りの今が幸せそうなので、万事OK!!ですね(笑)

素晴らしき想像力とこの爆発的な世界観に出会えるのがこの仕事の魅力の一つですね!!しかも、話をしているお年寄りはとても真剣なのです。お年寄りが真剣であればあるほどに、こちらも真剣に話を聞き、そのオチの深みにはまってしまいますよね。

それでは、このお年寄りが出会った物件よりも面白い「家」のお話を持ってるよ~という方!ぜひお聞かせくださいませ。お待ちしております。

2024年 お花見 ㏌ よりあいの森

IMG_2542

今年は桜の開花が例年より遅かったですね。その影響で、よりあいの森の古民家前の桜の木の下での恒例のお花見もいつもより遅くなってしまいましたが、4月1日、無事に開催することができました(*^^)v

1712557395893

この日は、よりあいの森に暮らしている26人全員が桜の木の下に勢揃いします。毎年のことながら、いつも綺麗に咲いてくれる桜があるからこそのお花見です。自然の恵み、四季を奏でる花々には感謝しかありませんね。

IMG_2567

みんなで美味しいものをたらふく食べて、いっぱい飲んで、踊って歌って、笑って、暖かな日差しの中で春の訪れを喜び合えました。

1712557456834

いつもはミキサーをかけた食事を食べている方も、炭火で焼いた焼きたての焼き鳥が目の前にくると自ら手を伸ばし、口の中にほおばっていました。焼き鳥を頬張った頬はリスのように膨らんでいましたが、モグモグ、モグモグ、モグモグとゆっくりと時間をかけて、その味をじっくりと噛み締めるようにして食べてくれていました。

このようないつもの日常の中では、起こりえないことが起こるのは、お年寄りあるあるなんですよね。

見ている側は、詰まったりしないか、よく噛めているのか、飲み込むことができるまでの時間をドキドキハラハラして見守りつつも、食べてくれることと、好物を食べることができたことに歓喜します。

そして、環境や、場の雰囲気が持つ目には見えない大きな「力」が、どんなに人の気持ちと体を動かすものなのかを改めて気づかせてくれます。まさに神秘的とも言えるこのような光景をこれまで何度となく目のあたりにしてきました。

IMG_2540

また、普段、食べることに特段興味がなさそうな方が、焼き鳥を焼いている焼き台の前にかじりつき、その場で焼けた焼き鳥を手渡すと、食べる食べる食べる、、。こんなにも焼き鳥が好きだったなんて!?こんなに食いしん坊な一面があるなんて!?と思う出来事も過去にはありました。

後にご家族にこのエピソードを話してみると、行きつけの焼き鳥屋さんがあるほどに大好物であったという事実を知りました。

1712991951837

これからは、そんな方々のために毎日外で炭火で焼き鳥を焼きましょうか!??とか冗談とも本気ともとれぬことを密かに思ったりもしましたが、、。

このような非日常をどのように創り出していくのかも大事ですよね。

1712992064284

食事が一段落したところで地域の方が日本舞踊を舞ってくれました。「博多どんたく」でお馴染みのしゃもじを叩いてリズムにのって ♪♪♪

1712557441009

みんなで過ごす楽しい時間はあっと言う間に過ぎてしまいました!(^^)!

1712557339165

さてさて!今年も春を満喫しましょー!! ワンダホー!!!

天国ラーメンでの誕生会 №4

天国ラーメン

よりあいの森のブログを遡ってみると、「天国ラーメン」の投稿記事は今年で4回目となっていました。すっかりお馴染みですね!

先日、この「天国ラーメン」を長年営んであった、よりあいの森で暮らす「トシエさん」の誕生日を祝うためにお店へ行ってきました。

4年連続!4回目のお店でのお祝いです!(^^)!

1712296606544

1712296634652

1712296641196

これまでは、昔からの顔なじみである常連さん達が集まってお祝いしていましたが、今年は、ご家族だけでしっぽりと誕生会を楽しみました。

みんなでワイワイと祝うのも賑やかで良いですが、ゆっくりと家族水入らずの時間を過ごすことも大切ですね。

そして、毎年恒例となっていますが、娘さんが準備された豪華な手料理の数々を、これでもかと言う程に、しっかりと味わい、堪能することができました。

DSC_2853

この1年1年は、体調に変化が見られるお歳になってきましたが、また来年まで元気に過ごせるようなパワーをもらって、帰途につくことができました。

1712296641529

改めまして、トシエさん!誕生日おめでとうございます!

天国ラーメン 西新 ⇐clickプリーズ(*^▽^*)