抑制着

病院からよりあいの森に入居されたお年寄りのタンスを整理していると出てきました。

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これ ↑↑↑↑ 何かわかりますか??

抑制着のつなぎです。オムツを触ることやズボンを脱ぐことなどを防ぐ行為を抑制するためのつなぎです。

抑制着を使用している方、使用したことがある方でこのブログの記事を読まれる方の中には、不快な思いをされる方がいるかもしれません。また、在宅介護をされていて、どうしても、、良心の呵責に苛まれつつも、心身の健全が保てず使用されたことがある方もいるかもしれません。

が、抑制着を使用したことがある専門職(看護師、介護士等)の方々にはあえて言わせていただきます。

 

なんじゃこりゃ!!

これをお年寄りに着せた人、自分が毎日着て過ごしてみなさいよ!!

ボタンは特殊な作りになってて開け辛いし!!そのボタンを外さないとチャックは開かないし!!

どこかかゆくなったらどうやって掻くんよ!!手が入る隙間がないんよ!!

そんで、おしっこうんこはこれを着たままで垂れ流せってかい!!そもそも何でオムツを触ろうとするのか、ズボンを脱ごうとするのか、考えたことあるんかい!!

こんなもんを着せといて何を治療する??けがや病気は治ったとしても気持ちや心が折れるでしょ!!治療を優先するあまりに心のケアはないものとしてみてる??むしろそっちが大事でしょ??

犯罪を犯したものでもあるまいし、これまで頑張って生きてきたお年寄りをいとも簡単に拘束、抑制するなんてどうかしてる!!身元引受人からサイン一つ取れば良いって問題じゃないと思う!!

と言うか、このような現状が多々あることをご存じなはずのお国のお役所の皆さん。そもそもの制度作りや、日々の現場の人員配置基準に根本的な問題があると思いませんか??

 

すみません。

ちょっと言いすぎましたでしょうか??これでもかなり抑えて書いたつもりです。これを見た時、ふつふつと腹の底から湧いてくるものがありました。

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赤ちゃんは泣きます。

うんこしっこをしたいときやもらしてしまって気持ち悪い時に泣いて知らせます。眠たい時ぐずります。お腹が空いてギャン泣きします。

親はそんな赤ちゃんの生理面からくる不快を取り除くことに全力を注ぎます。気持ちがスッキリした赤ちゃんはご機嫌になります。スヤスヤ眠ります。

赤ちゃんとお年寄りの暮らしの比較なんて決してできません。

ですが、、生理面での不快や体調の変化、周りの雰囲気が変わったことや、いつもと違う見たことのない人との関わり等の不安が、言葉にならない、言葉にできない行為として現れることは、それぞれのお年寄り達にあることを専門職として知っていなければならないはずです。

日々お年寄り達と関わっている自分達は、大なり小なりお年寄り達から表出してくる微妙なサインに気付くこと。そして、その原因を探り、不安、不快な面を解決しようと模索し、努力するのが仕事の一つでもあります。

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お年寄り達に対するこのような拘束、抑制行為は、日本に当たり前のようにはびこっています。

抑制着は見た目ですぐにわかりますが、向精神薬、睡眠薬などの多量服用で同じように動けない人、動かない人にしてしまうこともあります。

医療、介護の現場は人手不足です。今後は、より、このような行為が加速していく不安があります。ICTやAIの進歩で、監視や管理する方法は今より効率的になるでしょう。

一見スマートに見えるかもしれませんが、形を変えて拘束、抑制をしていることに変わりはないように思います。

拘束、抑制、監視、管理ありきで関わるのではなく、当たり前の暮らしを当たり前に支えてくれる場所が一つでも増えることを切に望みます。

もちろん、それには現場に即した制度をつくってもらうことこそが最重要課題のように思えてなりませんが、、、。

 

2024年 第1回 森フェス 開催しました!

前日から天気予報では終日90%の傘マーク。

初めての「森フェス」は雨の中開催になってしまうのか、、と残念な気持ちになりつつありましたが、なんと!!10時くらいには雨脚は弱くなってきて、開催時間の12時にはすっかり雨は上がり、終了するまでなんとか持ちこたえてくれてました。

予定していた催し物も滞りなく進行し、大盛況の中、無事に終えることができました。福大和太鼓部の方々は終日雨予報だったこともあり、絶対に濡らしてはいけない太鼓たちのことを思い、残念ながら出演はキャンセルとなってしまいました、、。が、またの機会にぜひ来てもらいたいと思ってます。

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2020年から始まったコロナ騒動によって、このようなお祭り事を避けてきましたので、よりあいの森での大きなイベントは久しぶりの開催となりました。

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2015年に開所して、早10年。お年寄りはもとより、ご家族、地域の方々、ボランティアさん、縁のある方々、職員達、みなさんの協力のおかげで、何とかかんとか10年間よりあいの森の運営を継続することができました。

そして、節目となる今年、このような楽しい場を設けることもできました。関係者の皆様、本当に本当にありがとうございます。

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第1回「森フェス」のサブタイトルは「野垂れ死ぬ覚悟で生きとる」でした。

この言葉は、宅老所よりあいが始まるきっかけとなったお年寄り「大場ノブヲさん」が発した言葉です。この言葉があったからこそ、いやこの言葉がなければ「よりあい」は始まっていなかったかもしれません。

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いらんことせん。ありのまま。あるがままに。

野垂れ死ぬ覚悟を持って生きている方々にとっての日常から寿命を迎えるに至るまで、そして寿命を迎えた時も、あ~最期がこの場所で良かったな、、と思える場であってもらいたい。

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そんな想いとともに日々お年寄り達との暮らしを営んできました。

これからもよりあいの原点である「野垂れ死ぬ覚悟で生きとる」という言葉を大切に、「よりあいの森」は、目の前にいる一人のお年寄りの「今」を感じて動いていける場所であり続けたいです。

今後とも応援、ご協力の程よろしくお願いいたします。

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最後は、よりあいの森らしい「ストッキング相撲選手権大会」にて大笑いの白熱した戦いでフェスを〆ることができました。

あ~ほんとに楽しかった(笑)(笑)(笑)

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開催当日、足をご来場してくれた方々、出演してくれた演者さん、お手伝いしてくれたボランティアさん、学生さん、町内会のみなさん、ご家族、地域の方々、職員、重ね重ねではありますが、この場をお借りして御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

「森フェス」は地域に根付くお祭りにしていきたいので、今年の振り返りを踏まえ、来年はさらにパワーアップして開催する予定です。今回来れなかった方々も、ぜひ足を運んでいただければ幸いです!!関係者一同お待ちしております。

森フェスに向けて準備中

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早いもので森フェス開催日が段々と近づいてきました。実行委員会のメンバーもドキドキ、ワクワク、ソワソワとしてきました!!

今日は職員達がよりあいの森の大広間に集まり、模擬店やプログラムなどのポップづくりをしました。

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それぞれが個性あるポップを描き、森フェスを側面から盛り上げてくれています。

記念すべき第1回「森フェス」の出演者は以下となっております。

ビッグボンゴ https://www.facebook.com/vicbongo63/?locale=ja_JP

鼓舞猿 https://fukbzr.jimdofree.com/

ケケコ一座 https://map.yahoo.co.jp/v2/place/nLyqNMCoxSA

サックスの田中洋勲さん http://yoriainomori.com/wp-admin/post.php?post=11301&action=edit 

その他、オープニングには、よりあいの森芸人軍団(仮名)、3匹のおやじバンド(仮名)等々の本格的な音楽から、素人のおやじバンド、空気を読まない、いや読めるはずもないよりあいの森職員によるお笑いありのフェスとなってます。

〆には、よりあいの森名物、ストッキング相撲にて第1回森フェスチャンピオンを決める闘いを繰り広げたいと思っております!

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また、フードコーナーでは、焼きそば、焼き鳥、おにぎり、唐揚げ、フライドポテト、生ビール、ソフトドリンク、手作りスイーツ等々盛りだくさんです。

さらにさらに、バザー品販売やキッズコーナー等の出店もあります。

これからフェスに向けての準備が佳境に入ってきます。みんなで忙しなくワチャワチャして楽しみながら当日に向けて進めていきたいです!

ぜひ!!足を運んでいただけると嬉しいです!!お年寄り、家族、地域の方々、職員、参加者、出演者一同でお待ちしております!!

2024.10.26 第1回 森フェス開催!!

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2024年10月26日(土)12時~17時
よりあいの森にて、第1回「森フェス」~野垂れ時ぬ覚悟で生きとる!~を開催します!!

よりあいの森は2015年に開所して、今年で10年目を迎えます。「節目となるこの年を初めとして、毎年恒例となる地域に根付くようなお祭りをしたい!!」このような思いから、よりあいの森フェスティバル!略して「森フェス」を計画、開催することに決めました。

この10年間、地域の方々、お年寄りのご家族、支援者の方々等、本当に色々な方々のご協力のおかげで今もよりあいの森は変わることなく運営していくことができています。

この場を借りて感謝申し上げます。本当にありがとうございます。

お年寄り達にとっての10年間は長いものです。この間、たくさんの別れと新たな出会いがありました。開所当初からよりあいの森で暮らしているお年寄りも数える程となりました。

その時、その時の一人一人のお年寄り達との過ごした時間と物語は今も語り継がれており、私たちの実践を後押ししてくれています。

これからも、よりあいの森のお年寄り達の暮らしを、これまで繋がりのあった方々と共に支えていきたいです。そして、さらに新しい出会いも楽しみにしています。

「森フェス」は今年を第1回目として、毎年恒例の地域に根付くお祭りにしたいと思っています。ぜひ!今後ともよりあいの森のことを温かい目で見守っていただき、変わらぬご支援、ご協力をいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

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ユニットでは、10月から始まるカウントダウン日めくりカレンダーをつくって、みんなで森フェスの開催を「どきどき、わくわく」しながら楽しみにしています。

当日の会場で、お年寄り、職員、出演者、参加者一同でお待ちしております。みんなで楽しみましょう!!ぜひ!足を運んでいただければ嬉しい限りです!

およよ

朝、9時頃、そろそろ起きてもらえる時間かな~と、まだお部屋で休んでいたおばあちゃんの顔を見に行った。瞼は閉じられていたが、なんとなくうっすらと目が開きかけていたため「おはよーございます!」と挨拶した。

すると、少しずつ少しずつ瞼を開いてくれて、ニコ~っと微笑み

「およよ」

と挨拶を返してくれた。

「およよ」と返ってくるとは、、。不意をつかれた思わぬ返答に笑いそうになる。

笑いをこらえながら、次はどんな挨拶が返ってくるのかが気になってしまい、もう一度「おはようございます!」と元気よく挨拶してみた。その時は、すでに目はパッチリと開いていて、微笑んでいた。

すると次は「およよ、、じゃもんね」と挨拶が返ってきた。

やっぱり「およよ」、、だ。なぜ??

もしかして「おはよう」=「およよ」なのか???「は」を「よ」に入れ替えただけだが随分と印象は変わる気がする。

ならば、と「およよでございます」と挨拶をしてみた。

すると「およよ??う~ん。およ~あっはっはっはっはっはっは!!」と豪快な笑いが返ってきた。

朝一番の短い関わりの中での出来事だが、こんな些細な面白いやり取りに気分があがる。ホントに小さなエピソードではあるが、誰かに伝えたくなるこの世界観。

「おはよう」=「およよ」。日本の朝の挨拶を新しく「およよ」にしてしまえばひょっとしたら今より平和な時代がおとずれるかもしれない。

朝起きてもらうお手伝いをすることは、介護職の仕事として関わっている。しかし、あの瞬間の楽しい空間をつくってくれたのは「およよ」のおばあちゃん。

ケアしているつもりが、自分の心が和まされ、ケアされた?支えられた?と感じた「およよ」な朝の出来事だった。

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